人生の雑記帳

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女の子の話その② -Nちゃんとの出会い-

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↓ 前回のお話 ↓

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私が入った高校は府内の進学校だった。

その学区のいろんな中学から生徒が集まる。

それはつまり私の周りの人間関係がリセットされたということだ。

そして何よりクラスの女の子たちの私に対する扱いにも中学時代との違いがあった。

皆好意的なのだ。

とにかく話をすれば真面目に聞いてくれるし、決して見下げた態度はとらない。

これから仲良くしていこうね、という意思が感じ取れるのだ。

進学校にきている子たちだったから、というのももしかしたらあったのかもしれない。

とにかく中学時代の慣れ切ってしまったような男女関係とは全然違うのだ。

とにかく自分が対象「外」から「内」に入れたような、そんな気がした。

 

入学後しばらくはお互い手探りだ。

特に異性が相手なら、どうやって相手の懐に入り込むか、話の入り口を考える。

ここで活躍するのが「地元自慢」だ。

いろんな地域から生徒が来ていることで成り立つ定番フォーマットである。

それぞれの地元の特徴や出身有名人。

駅が何個あるか。

特急が止まるかどうか。

人口規模がどのくらいか(デカい方がエラい、という所謂ジャイアニズムが横行する)。

水がおいしいかどうか(人口でディスられた後の反撃にも使われる)。

そんなことで無邪気に盛り上がることができる。

特に地元が同じだと仲間意識が生まれ、心の距離を縮めるのに一役買ったりするのだ。

 

その輪の中に1人、私と中学は別だが地元が同じ、という子がいた。

名前をNちゃんといった。

入学直後から「可愛い子だなあ」と思って気にはなっていた。

私も地元自慢祭りの恩恵で彼女とは少しばかり距離を縮めることができた。

要は仲良くなったのだ。

身長150くらいと小柄な子だったが非常に可愛らしく活発で、ハキハキと喋り、

こちらがボケたときの回収もでき、何にでも積極的に取り組む姿勢のある子だった。

 

高校生活に徐々に慣れていく中で、いつしか私は彼女に惹かれ始めていた。