ヤフオク!の話その③ -チケットが使えない!?-
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お次は売ったチケットが使えなかった、という事例だ。
私はあるプロ野球チームの主催試合で入場券と交換できるチケットを出品していた。
所謂タダ券だ。
すぐに落札され、商品を落札者へ発送した。
そして数日後、落札者から連絡が入った。
「今日球場行って使おうとしたら使えませんでした」
「代わりの使えるチケットを送って下さい」
なんで!?
商品はただの紙であり、動作確認とかの問題ではない。
有効期限も確認したがちゃんと期限内だ。
私はそのチケットを使うときの手順を丁寧に調べてみた。
するとあるカラクリがあることがわかってきた。
そのチケットは確かに紙ではあるのだが、券面にID番号が印字してある。
実は売り場に行ってチケットを提示しなくても、このID番号を言うだけで
入場券を発行してもらうことができる、という代物だったのだ。
つまりID番号を知りさえすれば利用可能、ということだ。
私は出品時の商品説明ページをもう一度開いてみた。
商品の写真にしっかりとID番号が読み取れる。
一方、他に同じチケットを出品していた人は皆ID番号をぼかしている。
これでわかった。
このチケットの使い方を知っている誰かが商品ページを閲覧し、
ID番号だけをメモして球場で発券したのだ。
その後、落札者はこのチケット本券を持って発券しようとしたが、
既にこのID番号は発券済みになっていて使えない、というわけだ。
使い方をよく調べずに安易に出品した私も迂闊だった。
私は落札者に事の経緯を説明し、詫びを入れた。
もちろん代金も全額返金した。
合わせて、無駄に球場に行く手間をかけさせてしまったことも謝罪した。
即座に対応したこともあって、落札者は終始丁寧に応じてくれた。
そして取引が成立しなかったにもかかわらず「良い」評価をしてくれた。
オークションに限った話ではないが、クレームの際には一にも二にも
丁寧で誠実な対応が一番だと実感した出来事だ。