資格の話その② -第1種衛生管理者-
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私が持っているもう一つの資格が第1種衛生管理者だ。
常時50人以上の従業員がいる事業所には最低1人は保有者が必要な資格だ。
会社で人数が必要だから、という理由で受ける人が多いんじゃないだろうか。
私もそうだ。
QC検定と違って都市圏であれば試験自体はしょっちゅうやっている。
私は大阪に住んでるので加古川にある試験場で受けた。
かなり辺鄙なところにある行きにくい場所だ。
この試験は「暗記」、つまりとにかく覚えることばかりだ。
しかも労働基準法とか化学物質とかまったく馴染みのない言葉を覚えないといけない。
勉強するのが非常に苦痛な試験だ。
でも会社で取れっていわれたからやらないとまずい。
私がどうやって勉強したかを少し書いておこうと思う。
まずは勉強するためのテキストについて。
これはもう何でもいいのだが、私が使ったのが下の2冊。
両方合わせると電話帳なみの厚さだ。
全部覚えられるわけない。
でもないと困る。
問題集とかで答え合わせするときの根拠がないと頭に入りにくいからだ。
そして問題集。
これも普通に売っているものでいいが、過去問が収録されているものがベストだ。
私は下の問題集を使った。
この試験はこれまでに出た問題が使い回されることが結構多い。
半数以上は見覚えがあるイメージだ。
じゃあ過去問だけやってりゃいいだろ、ってなりそうだがそれは違う。
まったく同じ問題しか出ないならそれでもいいが、変化球がきたら対応できないのだ。
似たような問題は確かに出てくるのだが、一部数字が変わっていたりする。
日本語を巧みに入れ替えて、同じ答えなのに全然違う問題に見せる技もある。
だから過去問で「狙われやすいところ」を絞り、そこをテキストを使って勉強する、
というやり方が一番効率がいい。
- まず過去問をやりながら、問題の内容に合致するところをテキストで押さえる
- その周辺の知識まで含めて付箋をつけておく
- 付箋をつけ終わったら、該当する部分をエクセルにまとめ直す
- 自分で作ったエクセルをひたすら頭に叩き込む
- もう一度過去問をやって満点とれるか試してみる
まあこんな感じだ。
結構大変なのは、過去問の内容がテキストの一体どこに載ってるのかを調べること。
法律の内容なのか、化学物質なのか、病気なのか、人間の体のしくみなのか。
逆にこの作業で、ほしい内容がテキストのどこに載ってるか察しがつくようになる。
そして一番大事なのは、自分でエクセルにまとめ直すことだ。
もちろん別にエクセルじゃなくてもいい。
テキストは試験には出ない余分な情報も書かれているし、だいたいがわかりにくい。
その中から必要なものだけをピックアップしておいた方が覚えやすいのだ。
例えば病気の種類や化学物質なんかはテキストでは文章で書かれたりすることが多い。
これを一覧表みたいにして単語の形にしておくと、余分なてにをはがなくなって
頭に入ってきやすくなる。
何よりも"自分でまとめる”という作業自体が覚えるのに非常に役に立つのだ。
私が実行したときは一覧表を駆使して、A4用紙30枚分くらいに圧縮できた。
分厚いテキストがなくても持ち運べるし、自分で作ったものだから使いやすい。
テキストでは同じような内容が複数箇所にバラけている場合もあるので、
それらをひとつにしてしまうことだってできる。
もちろん過去問で見たことない問題だって当然出るが、比率はそう高くはない。
私が受けたときは全体の2割くらいだった。
そういうときは自分の持つ英知と常識を駆使して答えるしかない。
選択式試験なので、たいがいの問題は2択くらいまで絞れることが多い。
そうなればあとはもう運だ。
合格ラインは正答率60%なので、4割は間違ったっていい。
過去問だけでも内容をみっちり頭に入れておけば、そう取りこぼすことはないはずだ。
合格率はだいたい45%くらいであり、かなり高いといえる。
まあ国としてもあまり難関試験にしちゃうと企業が困るから、というのもあって
過去問使い回しや合格ラインを低めに抑えてるのかもしれないが。
すごく身を助けるとまではいえないが、あって損はない資格だ。
転職市場でアピールする材料に使うのもいいだろう。
意外と日常生活に役立つ豆知識が得られたりもするから油断できない。
ノロウィルスにはアルコールは効かないとか、フグ毒の正式名称とか
年休の付与日数の基準とか、人工呼吸や胸部圧迫のやり方とかだ。
覚えにくかったのは特定化学物質の分類と特別教育もしくは資格が必要な作業の名称。
でも繰り返し粘り強くやれば必ず頭に入る。
とにかく根気が試される資格だと思う。