人生の雑記帳

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女の子の話その⑭ -Nちゃんとの"合唱コンクール"デート-

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donchang.hateblo.jp

ちょっと時間を戻す。

本編では悲しいサヨナラとなってしまった高校時代のNちゃんだが、

記事でも書いたように彼女とは "放課後制服デート" ばかりだった。

当然ワンパターンになってしまうわけだが、その慣例を破れる機会が3回ほどあった。

その1回目の話だ。

 

私の通っていた高校では毎年合唱コンクールなるものが開催されていた。

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11月だったのでまだ付き合い始めて半月くらいの頃。

幸せ真っ只中の実に初々しいときだ。

全校生徒が一堂に会するのだが、当時の生徒数は総勢2000人近かったので

学校の体育館では手狭であり、隣市のイベントホールまで移動が必要だった。

歩きなので30分くらいかかる。

彼女とは前日に一緒に帰る約束はもちろんしている。

もう当時の私にとって最優先事項だといっていい。

イベントが終わり、どちらからともなくお互いを探し目が合ってまた嬉しい。

私にとってはコンクールはどうでもよくて、ここからの時間こそがメインイベントだ。

しかも今日はいつもと違って歩く距離が長い。

共有できる時間も長くてたくさん話せるし周りの景色だって違う。

制服デートである点は同じなんだが、いつもの通学路ではない分

なんかちょっと非日常感があっていい。

でもいいことばかりではなく、いつもと違うよくない点もある。

 

時間が早くて明るい!

普段は部活が終わってから帰るのでだいたい6時くらいなのだが、

授業時間を使ったイベントなので3時か4時には終わってしまう。

その日は部活もないのでそのまま現地解散なのだ。

やっぱり薄暗い時間でないといいムードにならない。

 

全校生徒が一斉に帰る!

2000人が一斉に同じ場所から帰路につくわけだ。

もちろん方々に散るのだが、電車通学組はほとんどが同じ方向に歩き出す。

歩道がうちの学校の生徒で埋まるのだ。

 

この2つがあったため、なんか落ち着かない。

せっかくいつもと違う雰囲気なのに手も繋げないし、周りから何度も声をかけられる。

 

「おふたりさん仲いいねー!」

 

だいたいこんな声なんで嫌な気はしないんだが、やっぱりちょっと気恥ずかしい。

頼む、2人にしてくれ。

私の願いも空しく駅まで人混みはあまり緩和されず、結局いい雰囲気は作れなかった。

でもたくさん話すことはできたしそれはそれで楽しい時間だった。

多分3時間でも4時間でも平気で歩けたと思う。

好きな子と一緒にいる時間って魔法がかかるからね。

 

今思えば、会場を出るタイミングをちょっと遅らせれば良かったんだな。

そうすれば人も減るしちょっとは薄暗くなるしで、いい感じになれたのに。

逆に早い時間を利用してどっか行こっか、ってことも言えたはずなんだが、

まあまだキャリア半月の16歳じゃそこまで考えるのは無理だったか。

ホント目の前のことしか見えてなかったもんなあ。

まだわずかしかない選択肢を懸命に駆使しながら幸せを感じていたということだな。